不洗観音寺について

帯江の観音様
景光山 不洗観音寺

当山のご本尊「十一面観世音菩薩」は、千二百年にわたり
この地で新しい生命の誕生を見守り、
命を生み、育てる女性たちの心の支えとなってきました。

「当寺の本尊は安産の霊験著しとて、
不洗観音の名全國に高く、
遠近よりの参詣人四時趾を絶たず」と言われる程、
求子(子授け)安産のお寺として、日々参拝者が訪れます。

観音様は人々の苦しみを除き、楽を与えてくれる慈悲の権化です。
当山に参られたことを機縁に、皆さまが心安らかな、
幸せな日々を送られることをお祈り申し上げます。

歴史

江戸明治頃の境内の絵

江戸明治頃の境内の絵

天平年間に開創

当山が開かれたのは、第四十五代聖武天皇の時代、
天平年間(七三九年~七四八年)。
観音様の化身である稽文会(けいもんえ)、
稽主勲(けいしゅくん)の二権化が
天界の霊木を使用して彫刻した観音像を、
行基菩薩、菩提僧正の二人の聖者が開眼供養し、
当山に安置したのが最初だということです。

由来

求子安産の寺

求子(子授け)安産の寺としての由来も
天平年間の賢徳の僧、
当山の開祖増慶上人の夢に現れた聖僧のお告げによります。

我、常に世人を観るに
往々子孫無くして
家を継ぎ老を
養うもの無きを苦しみ、
又は懐妊臨月に至り難産にして
母子ともに非命の死をなすもの
少なからず。
我、深く之を慰んで止まず。
我を信ずるものは皆悉く斯る
憂苦を除き
求子易産の願望を
成就せしめん。
汝怠るなかれ忘るゝ勿れ

そして、本尊として観音様を安置します。
それに呼応するように山麓から湧き出た霊水が、
いまも境内に沸いている閼伽水(あかすい)なのです。
当山の本尊を信じ生まれた子どもは
産湯をつかって洗わなくても良い程きれいだということから
「あらわず観音寺」と言われるようになりました。
さらに三日三晩たった後、この霊水で洗うと無病息災、
かつ安楽に成長すると言われています。

ご本尊

秘仏 十一面観世音菩薩

不洗観音寺のご本尊は「十一面観世音菩薩」です。
秘仏とされ、御簾の中に安置され、
そのお姿はみることができません。
三十三年に一度の御開帳の時のみ、
御簾の扉が開かれます。

三十三観音巡り

瀬戸内三十三観音
霊場の一番札所

瀬戸内三十三観音霊場は、兵庫県西部(播州)、
岡山県(備前・備中)、広島県東部(備後)の
由緒ある観音様をお祀りする三十三の寺院の結集です。
美しい瀬戸内海に面し、あるいは緑あふれる山上、
山あいに位置するお寺を巡り、
霊験を全身で感じることができます。

当山は、一番目のお寺です。
日々の喧騒から離れ、心穏やかにお参りください。

  1. 不洗観音寺
  2. 遍照院
  3. 宝島寺
  4. 観音院
  5. 金剛頂寺(西寺)
  6. 妙福寺(東寺)
  7. 花岳寺
  8. 普門寺
  9. 光明寺
  10. 福生寺
  11. 明王寺
  12. 安住院
  13. 頼久寺
  14. 龍泉寺
  15. 千手院
  16. 法泉寺
  17. 泉勝院
  18. 本性院
  19. 不動院
  20. 教積院
  21. 嫁いらず観音院
  22. 寒水寺
  23. 能満寺
  24. 磐台寺
  25. 神宮寺
  26. 対潮院
  27. 観音寺
  28. 北之坊
  29. 龍華寺(今高野)
  30. 善昌寺
  31. 十輪院
  32. 大坊 福盛寺
  33. 福性院
御朱印

御朱印

「大悲殿」
紫雲殿内の受付で御朱印を授与致します。
瀬戸内三十三観音霊場の御朱印帳をご希望の方もこちらでお求めください。

霊場巡拝

霊場巡拝

お寺では、一番に本堂で手を合わせ、ご本尊様に日々の感謝とご祈願をします。
次に御朱印を授かり、境内をご参拝ください。
御朱印は皆さまの行いの証明書です。大切に保管してください。